お知らせ
新規学卒就職者の定着率が低下
厚生労働省が令和3年3月に卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職状況について取りまとめました。これによると、学歴別離職率の前年比では中学卒を除き上昇しており、卒業年度別でも中学卒を除き就職後1年目と2年目で上昇する結果となりました。特に大学卒の離職率は34.9%となり、前年比での上昇率が2.6%と大きく、平成17年以来の離職率35%が目前に迫る結果となりました。一方で、新規中学卒就職者については一番離職率が高いのは例年通りなのですが、3年前には約6割であったのに対し、2年連続で下がったことで約5割まで低下しました。
産業別の就職後3年以内離職率を見ると、宿泊業・飲食サービス業が最も高く、各学歴別でも上昇して、特に高校卒では6割5分を超える高い水準となっています。次いで高いのは生活関連サービス業・娯楽業ですが、こちらの高校卒もいよいよ6割を超える高水準となりました。離職率の高い上位5産業については上記2産業に加え、教育・学習支援業、医療・福祉、小売業であり、順位こそ変われども、毎年この5産業が占めているため定着しにくい業種であることがうかがえます。
先月の事務所だよりでも紹介がありましたが、若年層の離職理由は男女ともに「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」が上位を占めています。人材定着を望む会社側としては、給与面よりも労働時間の削減や休日の増加といった労働条件面での見直しを行っていくことが必要になります。
【厚生労働省HP】新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します