お知らせ
令和8年1月 建設業における見積り・契約実務が変更に
令和8年1月に改訂された「建設業法令遵守ガイドライン」の新旧対照表が公開され、建設現場における労務管理や取引の透明性に関わる重要な変更点が明らかになりました。
今回の改訂では、見積条件の提示や下請負人との契約手続きにおいて、労務費・法定福利費・安全衛生経費などの内訳を明示することが重要事項として新設されました。下請負人は見積書にこれらの費目を記載し、元請負人はその内容を十分に考慮することが求められています。ガイドラインでは適正な計算に基づく見積りを重視しており、費用の根拠や内訳を明確にすることで、双方が納得して契約を進めやすくなることを期待しています。さらに、労務費の適正な転嫁や賃金水準の確保を目的とした改訂も行われ、法定福利費(社会保険料の事業主負担分)を見積書に明示することが新たに必要となりました。契約締結前の情報提供義務も強化され、工期や請負代金に影響するおそれがある事象について双方が事前に通知し合う仕組みが整理されています。これにより、労務費水準や労働条件が不明確なまま契約が進むことを防止し、契約後のトラブル抑制にもつながるとされています。
この改訂は、労務費水準や労働者の処遇改善につながるほか、より適正な労務管理を進めるための実務対応に関する内容となっています。企業としては、見積書や契約書の様式見直し、担当者への周知、社内ルールの整備など、日常業務の中で着実に対応を進めることが重要です。ガイドラインの趣旨を踏まえた運用が、結果として現場の働きやすさや企業の信頼性の向上にもつながっていきますので、できるところから一つずつ取り組んでいきましょう。

