社会保険労務士用語集
目標管理(もくひょうかんり)
目標管理(Management by Objectives)とは、部下が一定期間に到達すべき目標について設定し、上司がその進捗を管理することです。目標設定の際は、全社目標からブレイクダウンして部門目標、個人目標へとつなげますが、上司が一方時に部下に目標を押し付けても部下が目標に対してコミットしない限り効果があまり高くありません。そのため、上司のアドバイスの下、部下との合意のうえで目標を設定することが望ましいといえます。
目標管理は、組織活性化のためには有効な手段であるが、形式的な運用となっている実態があります。その理由として次のことが考えられます。
①目標達成のためのアドバイスを上司が行っていない。
②目標管理を社員の育成手法ではなく、評価制度として運用するため、甘い目標を設定している。
③ただ数字を追うだけの目標となっている。
④個人目標が全社目標や部門目標からブレイクダウンされたものではない。
目標管理を成功させるためには、経営理念・ビジョンから個人目標までの有機的な結合が必要ですが、上司と部下との間だけに限定された下位次元だけの目標管理となっていることが多いです。また、上司が部下に対して目標達成のための助言・指導を継続的に行うことが好ましのですが、上司自身が多くの業務に忙殺されており、部下に対して時間を割くゆとりがなりません。こういった点が、目標管理導入の失敗に繋がっています。