賃金制度
明日の成長に向け、強い企業を作る道筋作りをしませんか。
賃金制度に不公平感があると、会社が導入している他の諸施策(教育制度、目標管理など社員の育成やモチベーション向上を狙った諸制度)は有効に機能しません。社員の不満が解消され会社に対する信頼感が向上してこそ、初めてモチベーション向上の諸施策が有効に機能します。
賃金制度
杉原事務所独自のキャリア等級制度(職務をベースに企業の要望に応じて他の賃金の決定要素を盛り込んだ賃金制度)をベースとした賃金制度のコンサルティングをします。現状分析を徹底的に行い、職務、能力、成果、勤続、年齢等の賃金の決定要素を新しい制度でどの程度の割合で盛り込むかを深く協議してから賃金制度の構築を行います。
キャリア等級定義書
賃金制度を改定するうえで、私たちが最も重点的に取り組むのは、等級の定義書であるキャリア等級定義書の作りこみです。多くの企業では、等級定義書の作りこみが甘く、等級制度を正しく運用することができません。私たちは、キャリア等級定義書を徹底的に作りこむとともに、コンサルティング期間終了後にお客様がキャリア等級定義書をメンテナンスしやすいように Excel VBA で制作したメンテナンスソフトを提供しています。
人事考課制度
評価するだけでなくフィードバックすることを重視した人事考課制度の導入をいたします。考課内容は、企業へのヒアリングをとおして決定します。初めて人事考課制度を導入する企業には、選択式の人事考課表(評価者が考課項目ごとにマルを付けたり、評価レベルを直接記入するもの)を導入し、企業と社員にまず慣れていただくことからスタートします。
人事考課制度に既に慣れている企業には、フィードバックがしやすいように記述式の人事考課表(評価者が評価レベルを選択するとともに、「何故そのように評価するのか」評価の理由を記入するもの)を導入します。
詳しくは「人事考課制度」をご覧ください。
コンサルティングの流れ(賃金制度の改正例 中規模事業所)
1 現行賃金分析
概ね次のことを行います。
- 現行賃金の水準を同規模、同業種、同地域の賃金と比較し、表やグラフで表します。
- 現行賃金の水準を社内で勤続年数別、年齢別、男女別、職種別等に分類し、表やグラフで表します。
- 各社員の年齢、勤続、評価と実際に支給している賃金との相関を分析します。
- 上記(1)(2)(3)をもとに問題点を洗い出します。
2 分析結果の説明と企業へのヒアリング
分析結果を説明するとともに企業の人事制度についての方針や意見を聴取します。
3 検討会の実施(改定内容の大枠の決定)
洗い出された問題点と企業から聴取した内容をすり合わせし、検討会を重ねて給与の仕組みについて決定します。決定する事項は概ね次の内容です。
- 職務に加えて能力や、成果、勤続年数、年齢等を加味するかどうか。
- 人事制度を単線型とするのか複線型とするのか。
- 賃金水準をどのレベルにするのか。
- 等級は何段階が適当か。
- 等級の決定方法をどのようにするのか。
- 昇給決定の仕組みをどのようにするのか。
- 賞与決定の仕組みをどのようにするのか。
4 キャリア等級定義書の作成
部門または職種ごとに求められる職務や能力を社員ヒアリングや外部資料から洗い出し、部門または職種別にキャリア等級定義書を作成します。キャリア等級定義書の完成までには、案の作成とフィードバックを何度も実施して精度を高めていきます。
5 等級定義書に基づく等級格付
キャリア等級定義書に基づいて社員毎に等級評価を実施し、等級の格付を行います。
6 給与表の仮決定、モデル賃金の作成
概ね次のことを行います。
- 新制度における賃金の決定要素を反映した給与表(キャリア給単一または勤続給や年齢給等との複合型の基本給表および諸手当表)を作成し、実在者をもとに評価別に将来賃金の予測をシミュレーションします。
- シミュレーションを通して、具体的な評価別の昇給方法や給与表の水準を仮決定します。
- 決定した給与表をもとにモデル賃金を作成します。
- 社員の評価とシミュレーションした賃金との相関を分析し、会社の評価基準と賃金制度との適合性を検証します。
7 新賃金のシミュレーション
決定した給与表に基づいて新賃金のシミュレーションを行います。シミュレーションは、残業代への跳ね返りや諸手当の変更を加味して行います。新旧賃金差が大きい社員が生じた場合は、不利益変更の観点等から、調整手当の導入など対策を検討します。
8 評価制度の見直し・導入(初期に実施することもあります)
評価方法の全社的な体系を決定します。人事考課制度、目標管理制度などの見直しや導入をここで行います。
9 賃金規程の改正案の作成
ここまでに構築した内容に基づき賃金規程の改正案を作成します。必要に応じて評価制度運用規程や各種マニュアルを作成します。
10 社員説明会の実施(必要によりこの段階より前に随時実施することがあります。)
社員説明会を実施します。説明会の実施後は、個々に質問できる期間を設けて社員の不安を払拭します。
- 賃金制度改正の目的
- 賃金制度改正にあたっての方針
- 改正の具体的な内容(給与表、等級フレーム、等級定義、評価制度、賃金規程、改正時期)
11 給与改定通知書の交付
各社員に給与改定通知書を交付します。
労働組合や従業員代表との合意または個別の同意が必要です。事前の社員説明会や労働組合や従業員代表との協議を通して合意を形成していくことが重要です。同意についてどのような手順で進めるかについては経験豊富な弊所にお任せください。
12 再検討(必要により)
社員説明会以後の社員の質問や意見を踏まえて練り直しが必要となる場合は、遡ってやり直しをします。