労務管理事例集

労基法その他労働法

時間外手当を固定にしたいと考えています。注意すべき点を教えてください。

時間外手当を固定(定額)にすること自体は問題がありませんが、例えば30時間分の固定時間外手当を支払うとした場合に、時間外労働時間の実績が40時間であった場合は、10時間分の時間外労働割増賃金を支払わなければなりません。逆に、実績が下回っている場合でも30時間分の固定時間外手当を支払うことになります。

私見ですが、時間外手当を固定にすることのメリットは、次のようなことであると考えます。

  1. 人件費予算が組みやすい。
  2. 人件費の増減が少なくなる。(従業員にとっても毎月の収入が安定する。)
  3. 給与計算が楽になる。(時間外労働時間を集計しなくてもよいという意味ではありません。)

デメリットは次のようなことであると考えます。

  1. 基本給等の見直しをしないと、人件費が上がる。
  2. 勤怠管理がずさんになりやすい。
  3. 従業員に説明を十分にしないと誤解を招きやすい。

関西ソニー販売事件 昭63.10.26 大阪地判

「労働基準法三七条は時間外労働等に対し一定額以上の割増賃金の支払を使用者に命じているところ、同条所定の額以上の割増賃金の支払がなされるかぎりその趣旨は満たされ同条所定の計算方法を用いることまでは要しないので、その支払額が法所定の計算方法による割増賃金額を上回る以上、割増賃金として一定額を支払うことも許されるが、現実の労働時間によって計算した割増賃金額が右一定額を上回っている場合には、労働者は使用者に対しその差額の支払を請求することができる。」

更新日:2006年09月09日
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