社会保険
退職者がいます。退職月の社会保険料は、どのように控除すればよいでしょうか。
給与の社会保険料は翌月控除が原則であり、資格を取得した月から資格を喪失した月の前月までの期間の各月について、保険料が徴収されます。資格喪失日(退職日の翌日)が属する月(1日から末日までの間で)は社会保険料がかかりません。
例えば、退職日が7月30日の場合は、資格喪失日が7月31日となるため、7月分の社会保険料はかかりません。給与の締切日が20日で支払日が当月28日の場合は、7月28日支払の給与から社会保険料(6月分)を控除しますが、8月28日支払の給与からは社会保険料は控除しません。退職日が7月31日の場合は、資格喪失日が8月1日となるため、7月分の社会保険料がかかることになり、8月28日支払の給与から社会保険料(7月分)を控除することになります。
なお、7月10日に支給した賞与から控除した社会保険料は、退職日が7月30日の場合(資格喪失日7月31日)は、7月分の社会保険料がかからないため、本人に返還しなければなりません。
更新日 2022年1月19日
健康保険法第156条
(被保険者の保険料額)
第百五十六条 被保険者に関する保険料額は、各月につき、次の各号に掲げる被保険者の区分に応じ、当該各号に定める額とする。
一 介護保険法第九条第二号に規定する被保険者(以下「介護保険第二号被保険者」という。)である被保険者 一般保険料額(各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ一般保険料率(基本保険料率と特定保険料率とを合算した率をいう。)を乗じて得た額をいう。以下同じ。)と介護保険料額(各被保険者の標準報酬月額及び標準賞与額にそれぞれ介護保険料率を乗じて得た額をいう。以下同じ。)との合算額
二 介護保険第二号被保険者である被保険者以外の被保険者 一般保険料額
2 前項第一号の規定にかかわらず、介護保険第二号被保険者である被保険者が介護保険第二号被保険者に該当しなくなった場合においては、その月分の保険料額は、一般保険料額とする。ただし、その月に再び介護保険第二号被保険者となった場合その他政令で定める場合は、この限りでない。
3 前二項の規定にかかわらず、前月から引き続き被保険者である者がその資格を喪失した場合においては、その月分の保険料は、算定しない。
健康保険法第167条
(保険料の源泉控除)
第百六十七条 事業主は、被保険者に対して通貨をもって報酬を支払う場合においては、被保険者の負担すべき前月の標準報酬月額に係る保険料(被保険者がその事業所に使用されなくなった場合においては、前月及びその月の標準報酬月額に係る保険料)を報酬から控除することができる。
2 事業主は、被保険者に対して通貨をもって賞与を支払う場合においては、被保険者の負担すべき標準賞与額に係る保険料に相当する額を当該賞与から控除することができる。
3 事業主は、前二項の規定によって保険料を控除したときは、保険料の控除に関する計算書を作成し、その控除額を被保険者に通知しなければならない。