労務管理事例集

安全衛生

半年ほど前から1日8時間で週3日勤務のアルバイトが、週に1日だけ22時を超え、23時まで働いているのですが健康診断等は受けなくて良いでしょうか。

 6月以上使用される予定であり、深夜業の対象となる時間帯の勤務が常態として1週1回以上または1月に4回以上であれば、特定業務従事者の健康診断を受ける必要があります。また、定期健康診断を受けさせる必要はありませんが、定期健康診断と特定業務従事者の健康診断の項目は同様のため、他の従業員が受ける定期健康 診断を受けさせ、それを特定業務従事者の健康診断を受けたこととみなすことができます。

 事業者に義務付けられている健康診断には、一般健康診断・特殊健康診断・じん肺検診・歯科医師による検診とあり、このうち一般健康診断には、雇入時の健康診断・定期健康診断・特定業務従事者の健康診断・海外派遣労働者の健康診断・給食従業員の検便といくつかの種類があります。

 一般的によく知られている雇入時の健康診断や定期健康診断の対象者は、常時使用する労働者(特定業務従事者を除く)が対象となりますが、特定業務従事者の健康診断の対象となる労働者は、特定業務に常時従事する労働者とされ、この特定業務には「深夜業を含む業務」が含まれています。「深夜業を含む業務」とは、通達で、「常態として深夜業を1週1回以上又は1月に4回以上行う業務をいう」(昭和23 年10 月1 日基発第1456 号)とされています。また、特定業務従事者の健康診断の実施時期は特定業務への配置換えの際と6月以内ごとに1回とされているため、このケースの1日8時間週3日勤務のアルバイトは、定期健康診断の対象者にはなりませんが、特定業務従事者としての健康診断の対象者となります。深夜業とは一部の場合を除き、午後10時から午前5時までの間における労働のことを指します。また、深夜業を含む業務が対象となるため、所定労働時間の一部だけが深夜時間帯に重なる場合でも該当することにも注意が必要です。

【労働安全衛生規則45条第1項】

 (特定業務従事者の健康診断) 

 第四十五条 事業者は、第十三条第一項第二号に掲げる業務に常時従事する労働者に対し、当該業務への配置替えの際及び六月以内ごとに一回、定期に、第四十四条第一項各号に掲げる項目について医師による健康診断を行わなければならない。この場合において、同項第四号の項目については、一年以内ごとに一回、定期に、行えば足りるものとする。


【労働安全衛生規則第13条第1項第2号に掲げる特定業務】

  イ 多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務

  ロ 多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務

  ハ ラジウム放射線、エツクス線その他の有害放射線にさらされる業務

  ニ 土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務

  ホ 異常気圧下における業務

  ヘ さく岩機、鋲(びよう)打機等の使用によつて、身体に著しい振動を与える業務

  ト 重量物の取扱い等重激な業務

  チ ボイラー製造等強烈な騒音を発する場所における業務

  リ 坑内における業務

  ヌ 深夜業を含む業務

  ル 水銀、砒(ひ)素、黄りん、弗(ふつ)化水素酸、塩酸、硝酸、硫酸、青酸、か性アルカリ、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務

  ヲ 鉛、水銀、クロム、砒(ひ)素、黄りん、弗(ふつ)化水素、塩素、塩酸、硝酸、亜硫酸、硫酸、一酸化炭素、二硫化炭素、青酸、ベンゼン、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務

  ワ 病原体によつて汚染のおそれが著しい業務

  カ その他厚生労働大臣が定める業務


【労働安全衛生規則44条第1項】

 (定期健康診断) 

 第四十四条 事業者は、常時使用する労働者(第四十五条第一項に規定する労働者を除く。)に対し、一年以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。

  一 既往歴及び業務歴の調査 

  二 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

  三 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査 

  四 胸部エックス線検査及び喀痰検査

  五 血圧の測定 

  六 貧血検査 

  七 肝機能検査 

  八 血中脂質検査 

  九 血糖検査

  十 尿検査 

  十一 心電図検査

更新日:2019年12月23日
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