労務管理事例集

労災保険

高校生に深夜労働させることができますか

 労働基準法では、18歳未満であれば「年少者」にあたり(学校に在籍しているかどうかは関係ありません)、原則としてこの深夜時間帯(午後10時から午前5時までの間)に年少者を労働させることはできません。18歳以上であれば高校生でも深夜労働をさせることが可能ですが、校則で深夜アルバイトが禁止されていることが考えられ、また保護者の承諾なしに深夜労働をさせてしまうと、後に大きなトラブルに発展してしまうことが考えられます。 

 なお、一部例外的に、満18才未満であっても深夜労働が認められるケースがあります。その場合の条件は以下のとおりです。


・交替制によって使用する16才以上の男性である場合

・交替制の事業で行政官庁から許可を受けている場合

 午後10時~午前5時が深夜である場合は、午後10時~午後10時30分の30分間

 午後11時~午前6時が深夜である場合は、午前5時30分~午前6時の30分間

・農林業・水産業・養蚕業・畜産業・保健衛生業又は電話交換の業務の場合

・災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合においては、使用者は行政官庁の許可を受けてその必要の限度において行う時間外労働・休日労働が深夜に及んだ場合

2022年12月26日 社会保険労務士 堀 良司

【労働基準法第61条】

(深夜業)

一 使用者は、満十八才に満たない者を午後十時から午前五時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によつて使用する満十六才以上の男性については、この限りでない。

二 厚生労働大臣は、必要であると認める場合においては、前項の時刻を、地域又は期間を限つて、午後十一時及び午前六時とすることができる。 

三 交替制によつて労働させる事業については、行政官庁の許可を受けて、第一項の規定にかかわらず午後十時三十分まで労働させ、又は前項の規定にかかわらず午前五時三十分から労働させることができる。 

四 前三項の規定は、第三十三条第一項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させる場合又は別表第一第六号、第七号若しくは第十三号に掲げる事業若しくは電話交換の業務については、適用しない。 

五 第一項及び第二項の時刻は、第五十六条第二項の規定によつて使用する児童については、第一項の時刻は、午後八時及び午前五時とし、第二項の時刻は、午後九時及び午前六時とする。

更新日:2022年12月26日
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