労務管理事例集

労基法その他労働法

業務中に、作業手順が違ったことが理由で、従業員間で喧嘩となり、殴るなどして怪我をしました。これは労災となるのでしょうか。

 事業場内において、業務従事中に起こったものであり、その行為が業務そのものに原因がある場合、「事業主の支配下で業務を遂行中(業務遂行性がある)」に、「その業務と負傷・疾病との間に相当因果関係がある(業務起因性がある)」ものとして、原則として労働災害として認められます。 

 ただし、表面的には業務との因果関係があるようにみえても、労働者間に私的怨恨がある、過度な挑発行為により喧嘩になったなど、業務と負傷・疾病との間に相当因果関係が認められない場合は、労働災害として認められない場合があります。


2023年7月25日 特定社会保険労務士 杉山 定広

「他人の故意に基づく暴行による負傷の取扱いについて」基発0723第12号

業務に従事している場合又は通勤途上である場合において被った負傷であって、他人の故意に基づく暴行によるものについては、当該故意が私的怨恨に基づくもの、自招行為によるものその他明らかに業務に起因しないものを除き、業務に起因する又は通勤によるものと推定することとする。

更新日:2023年08月31日
ページトップへ