雇用保険
当社は介護業で暦日をまたぐ夜勤がありますが、社会保険の月額算定や離職票における基礎日数はどのように取り扱いますか。
ご質問の基礎日数は、それぞれ下表の通り取り扱います。
| 社会保険 月額算定(定時決定) | 雇用保険 離職証明書(離職票-2) |
月給 | 各月の暦日数 | 月間全部を拘束する意味の月給制であれば暦日数、休日を除いた期間に対する給与であればその期間の日数。 |
日給 | 変形労働時間制の場合は時給と同じ計算方法。それ以外の場合は出勤回数を基礎日数とする。 | 深夜労働に従事して翌日にわたり、かつ、その労働時間が8時間を超える場合には2日として計算する。労働時間が8時間を超えない場合は1日として計算する。(宿直を除く) 賃金支払基礎日数の上限は各月の暦日数とする。 |
時給 | その月の総労働時間を事業所の所定労働時間で割って得られた数を基礎日数とする |
離職票に係る失業給付では、離職の日以前を1ヵ月ごとに区切った期間において基礎日数が11日以上ある月を1ヶ月として計算します(令和2年8月以降は月80時間以上でもカウント)。上記取り扱い方法を参考に基礎日数の計算に間違いがないかご確認ください。また、判断に迷うケースがあれば管轄のハローワークへご相談ください。
2024年1月15日 社会保険労務士 堀 良司
■社会保険
【標準報酬月額の定時決定及び随時改定の事務取扱いに関する事例集】
夜勤労働者で日をまたいで労務に就いている場合は、以下のように取り扱う。
①夜勤勤務者が月給で給与の支払いを受けている場合
→各月の暦日数を支払基礎日数とする。
②夜勤勤務者が日給で給与の支払いを受けている場合
→給与支払いの基礎となる出勤回数を支払基礎日数とする。ただし、変形労働時間制を導入している
場合は、下記の③に準じて取り扱う。
③夜勤勤務者が時給で給与の支払を受けている場合
→各月の総労働時間をその事業所における所定労働時間で除して得られた日数を支払基礎日数とする。
なお、勤務中に仮眠時間等が設けられている場合、これを労働時間に含めるか否かは、その事業所の
業務の実態、契約内容、就業規則等によって仮眠時間等が給与支払いの対象となる時間に含まれてい
るかどうかを確認することで判断されたい。
■雇用保険
【雇用保険に関する業務取扱要領 第10】
21454(4)離職証明書記載要領及びその指導
深夜労働を行った場合の賃金支払の基礎となった日数の計算は、深夜労働に従事して翌日にわたり、
かつ、その労働時間が労働基準法第32条第2項に規定する8時間を超える場合には、これを2日として計算
し、たとえ深夜労働を行って翌日にわたっても、労働時間が8時間を超えない場合は、これを1日として計
算する。また、宿直については、宿直に従事して翌日にわたり、その時間が8時間を超えても2日としては
計算しない。なお、この場合の賃金支払基礎日数は、各月の暦日数を上限とする。