労務管理事例集

労基法その他労働法

毎年3月16日を起算日として有効期間1年間で36協定を締結しております。対象期間を会社の他の事業所に合わせて統一したいため、次年度より3月1日を起算日として1年間で締結をしたいのですが、36協定の起算日を変更することはできますか

 原則、対象期間の途中で起算日を変更することはできません。複数の事業場を有する企業において、対象期間を全社的に統一する場合のように、やむを得ず起算日を変更する場合は、36協定を再締結し、再締結した36協定を遵守するとともに当初の36協定の内容も引き続き遵守する必要があります。

2024年10月15日 特定社会保険労務士 杉山定広

【働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律による改正後の労働基準法関係の解釈について】 基発1228第15号 <対象期間の途中における破棄・再締結>

問5 対象期間の途中で時間外・休日労働協定を破棄・再締結し、対象期間の起算日を当初の時間外・休日労働協定から変更することはできるか。

答5 時間外労働の上限規制の実効性を確保する観点から、法第 36 条第4項の1年についての限度時間及び同条第5項の月数は厳格に適用すべきものであり、設問のように対象期間の起算日を変更することは 原則として認められない。なお、複数の事業場を有する企業において、対象期間を全社的に統一する場合のように、やむを得ず対象期間の起算日を変更する場合は、時間外・休日労働協定を再締結した後の期間においても、再締結後の時間外・休日労働協定を遵守することに加えて、当初の時間外・休日労働協定の対象期間における1年の延長時間及び限度時間を超えて労働させることができる月数を引き続き遵守しなければならない。

更新日:2024年10月29日
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