労基法その他労働法
育児休業を取得している社員がいます。育休中は基本的には育児に専念してもらうつもりですが、業務上やむを得ない事情が生じ、どうしても人手が足りません。出勤をお願いすることはできますか
原則として、育休中の社員に一方的に就労を命じることはできません。ただし、話し合いにより社員が合意した場合に限り、一時的・臨時的に働かせることは可能とされています。
一時的・臨時的とは、例えば
・災害が発生し、交通網や通信網が寸断されたため、出社できない従業員が多数発生。育児休業取得中の社員については交通網あるいは通信網が保たれているため臨時的な災害対応として出社あるいはテレワークでの作業を依頼した場合
・トラブルにより会社の基幹システムが停止し、早急に復旧させる必要があるため、経験豊富なシステムエンジニアである育児休業中の社員に対して、修復作業を依頼し、合意した場合
などが例示されています。
なお、育児休業給付金を受給されている場合は就業時間や賃金額によって減額の可能性があります。以下に目安をご説明します。
①支給単位期間の就業が10日超かつ80時間超→育児休業給付金は支給されません
②支給単位期間の就業が10日以下または80時間以下
・賃金が休業前賃金の13%(育児休業開始から6ヶ月経過している場合は30%) を超えて80%未満→減額支給
・賃金が休業前賃金の80%以上→支給されません
以上を踏まえると、会社としては「お願い」自体は可能ですが、一時的・臨時的であること、社員の任意の合意があること、給付金への影響(就労日数・時間・賃金)を確認したうえで、慎重に対応することが重要です。
2026年3月6日
厚生労働省 Q&A
1支給単位期間において、休業開始時賃金日額(※1)×支給日数(※2)の80%以上の賃金が支払われている場合は、育児休業給付金の支給額は、0円となります。
また、80%に満たない場合でも、支払われた賃金額に応じて、支給額が減額される場合があります。
※1 休業開始時賃金日額は、原則として、育児休業開始前6か月間の総支給額(保険料等が控除される前の額。賞与は除きます。)を180で除した額です。
※2 1支給単位期間の支給日数は、原則として、30日(ただし、育児休業終了日を含む支給単位期間については、その育児休業終了日までの日数)となります。
